【仮想通貨はやめとけと言われる理由とは？】始める前に押さえるべき注意点を解説！

「仮想通貨に興味があるけれど、よく周りから『やめとけ』と言われる」と躊躇する方は多いです。仮想通貨は大きな利益を得るチャンスになり得る反面、多くのリスクがあることも事実です。この記事では、仮想通貨はやめとけと言われる理由と始めるときの注意点について解説します。

記事を読めば、仮想通貨のリスクを正しく理解し、投資先として適切かどうかの判断が可能となります。仮想通貨投資は避けるべきなのか、自身で情報を把握して見極めましょう。

仮想通貨はやめとけと言われる理由

「仮想通貨はやめとけ」と言われる、以下の理由を解説します。

税率が最大55%もかかる

仮想通貨は利益に対する税率が高いことがネックです。日本では仮想通貨の利益は雑所得として扱われ、累進課税が適用されます。税率は所得額に応じて変わり、5%〜55%の範囲内です。仮想通貨で利益を得た場合、利益が高額であるほど高い税率が適用されます。他の金融商品と比べて、仮想通貨の税率が高いのは事実です。

仮想通貨が使える店舗・サービスが限られている

仮想通貨が使える店舗やサービスはまだ限られており、一部のオンラインショップやゲームプラットフォームでのみ利用可能です。国内の実店舗での利用は少なく、大手チェーン店や主要サービスプロバイダーでも非対応のケースが多いです。

仮想通貨の利用には以下の注意点があります。

大手の実店舗では「ビックカメラ」でビットコイン決済が可能です。ただし、ビットコイン決済には制約もあり、実用的ではありません。世界的には少しずつ仮想通貨決済が進んでおり、日本でも今後の普及が期待されています。

法定通貨として認めている国が少ない

2024年時点で仮想通貨を法定通貨として認めている国はエルサルバドルのみです。まだ多くの国が仮想通貨を安定した通貨として認識しておらず、投資や送金手段メインで扱われています。仮想通貨を法定通貨と認めるには法的・経済的なリスクが大きいため、多くの国は慎重な姿勢を示しています。

リスクと捉えられている要因は以下のとおりです。

仮想通貨は法的地位が確立されていないため、中国のように全面禁止措置をとっている国もあります。日本国外で仮想通貨を取扱う際は、法規制の最新情報を事前に把握しましょう。

レバレッジ取引で大損するリスクがある

レバレッジ取引(FX、レバレッジトークン)は、高リスク・高リターンの投資手法です。自己資金以上の取引が可能で、レバレッジを10倍かけると1万円で10万円分の取引ができる仕組みです。身の丈に合わないレバレッジを効かせると、大きな損失を招くリスクがあります。

レバレッジ取引のポイントは以下のとおりです。

初心者にとってレバレッジ取引は難易度が高いです。リスク管理が重要で、損切り価格・ポジション量を適切に管理しなければなりません。正しい判断ができないと、資産を失うリスクが高まります。大きな損失を経験すると冷静な判断が難しくなり、連鎖的な損失につながりやすく注意が必要です。

仮想通貨詐欺がある

仮想通貨は詐欺で使われやすい傾向があります。

問題になっている詐欺は以下のとおりです。

詐欺的なICO(初期コイン提供)

詐欺的なICOでは、実際には存在しないプロジェクトに投資させて資金を騙し取ります。

フィッシング詐欺

偽のウェブサイトやメールを使って、ユーザーの秘密鍵やパスワードを取得し、仮想通貨を盗む手法です。

ポンジスキーム

投資家の資金を使って配当を支払う手法で、儲かると見せかけて投資資金を返さずにいなくなります。

詐欺被害を防ぐためには、信頼性の確保された情報の収集や公式仮想通貨ウォレットの使用がおすすめです。仮想通貨の取引所やウォレットにも偽物が存在するため、必ず公式サイトから取得しましょう。詐欺のリスクを理解して注意深く対応すれば、安全に仮想通貨を利用できます。

変動率(ボラティリティ)が高く大損するリスクがある

仮想通貨は価格の変動が激しいため、大きな含み損を抱える覚悟が必要です。短期間での価格の大変動も日常茶飯事で、予測が難しく精神的なストレスも増加します。常に数十%もの価格変動の可能性を想定して、長期的な視点を持ちましょう。

専門用語が多く仕組みが複雑でわかりにくい

仮想通貨は次世代の技術を活用して作られているため、聞き慣れない専門用語が多く仕組みが複雑です。理解するためには勉強が必須で、投資先としてのハードルは高いです。

重要な専門用語の一部を以下に紹介します。

ブロックチェーン

さまざまな情報の履歴を分散型ネットワークに保管する次世代の技術で、改ざん不可能な仕組みです。

マイニング(採掘)

仮想通貨取引の検証や承認をして、新しい仮想通貨を生成して報酬を得られます。

半減期

マイニング報酬の仮想通貨の量が半分になる時期で、希少価値が高くなり価格上昇につながる重要な仕組みです。
» 仮想通貨の半減期とは？影響を理解して投資タイミングを見極めよう！

ステーブルコイン

ドルなどの現実の通貨と同じ値動きをする仮想通貨で、ビットコインなどの取引に使用します。

仮想通貨は、今後普及していく新技術であり、なじみのない専門用語が多用されています。投資先としてだけでなく時代の流れを理解するためにも、少しずつ勉強しましょう。

仮想通貨を始める際の注意点

仮想通貨を始める際に、知っておくべき重要な注意点があります。以下の注意点を押さえて仮想通貨投資を開始しましょう。

損切りの基準を設ける

5年以上の長期目線で定期的に買い増す戦略であれば、損切りは必要ありません。しかし、短期売買で利益を上げる場合は損切りが重要です。損切りには、感情に左右されない、機械的な判断が大切です。

損切りでの失敗回避のために、以下のポイントを押さえましょう。

短期売買の場合、エントリーポイントや損切り、利益確定などの判断が難しいです。最初から勝てると思わずに、小さい金額から始めてください。負けた場合も学習を継続しながら長い目で挑戦しましょう。

ハッキング対策をする

ハッキング対策は、仮想通貨取引の基本です。仮想通貨はデジタル資産であり、インターネットを通じてやり取りするため、常にオンライン上の脅威にさらされています。

ハッキングに有効な対策は以下のとおりです。

上記の対策でハッキングのリスクを大幅に低減できます。仮想通貨取引の際は、常にセキュリティを意識し、安全な取引環境を整えましょう。

金融庁指定の暗号資産交換業者に登録している業者を使う

仮想通貨取引では、一般的に日本の取引所を使用します。日本の取引所で口座開設する際は、必ず金融庁の暗号資産交換業者登録一覧に登録されている業者を使いましょう。日本の法律に準拠して運営しているため、利用者の保護もしっかりしています。

金融庁に認められた取引所を使うべき理由は以下のとおりです。

トラブルが発生した場合、金融庁が介入しやすい点も大きなメリットです。セキュリティ対策が厳格で、ハッキングなどのリスクにも効果的に対応しています。登録外の業者利用はリスクが高いので、利用を避けましょう。

仮想通貨投資のリスクを最小限に抑える方法

仮想通貨投資のリスクを最小限に抑える方法は以下のとおりです。

分散投資する

リスクの高い集中投資を避け、分散投資を心がけましょう。分散投資は、長期的に安定したリターンを期待できます。仮想通貨市場は未成熟です。銘柄ごとのプロジェクトや特性の致命的な欠陥によって、ある日突然価値がゼロになる可能性も否定できません。

少額から始める

投資初心者は、少額から投資を始めましょう。値動きの激しい仮想通貨は、エントリーポイントの判断が難しいです。暴落時に初心者が正常なメンタルを保つのは困難です。誤った判断で売ってしまい、損失をだしても問題ない金額で投資しましょう。

レバレッジ取引は避ける

リスクを抑えるために、レバレッジ取引は避けてください。レバレッジ取引は、ハイリスク・ハイリターンです。市場の急変動で資金を失う可能性がある難しい取引だと認識しましょう。

レバレッジ取引の難易度が高い理由は以下のとおりです。

レバレッジとは借り入れを利用して、自己資金以上の金額で取引する仕組みです。1万円に10倍のレバレッジをかけると10万円分の取引が可能となります。倍数に応じて資金がゼロになる価格が設定されるため、大きなレバレッジをかけると一瞬で資産を失う可能性があります。

レバレッジ取引は決済方法にもリスクを及ぼす可能性があるため注意が必要です。現物取引で少しずつ慣れながら長期目線で資産を増やしましょう。

仮想通貨のメリット

仮想通貨は投資先としてだけでなく、技術的な面でも注目を集めています。今後、銀行の数が減少すると予測されていますが、仮想通貨に使われている新技術が原因の一つです。

発展が見込まれる新技術に触れながら、仮想通貨の以下のメリットを解説します。

通常24時間365日取引可能

仮想通貨取引所は、システムメンテナンス時を除き、24時間365日運営されています。株式市場などのように開閉時間がないため、いつでも取引が可能です。常にリアルタイムで市場情報の確認が可能で、迅速な判断が必要な場面でも対応できます。

金融機関を介さずに送金・決済が可能

仮想通貨は国内外で金融機関を通さずに、安く速く送金・決済手続きが完了します。中央集権的な仲介者を必要としません。ブロックチェーン技術により、送金や決済は高い透明性を担保しています。
» ブロックチェーンとは？

海外への送金・決済が手軽

仮想通貨は以下のとおり、海外への送金や決済でも役立ちます。

上記のポイントにより、仮想通貨は国際送金や決済の手段としても便利です。手数料や送金スピードなど、従来の金融システムにはない優位性があります。銀行による海外送金は手数料も高く、着金までに最大1週間ほどかかる場合もあるため、不便と言わざるを得ません。

海外で出稼ぎしている労働者にとって、仮想通貨の送金は魅力的で大きな助けとなっています。送金特化の「XRP(リップル)」と「USDT(テザー)」の仮想通貨を、最低限押さえましょう。

「仮想通貨はやめとけ」と言われることに関するよくある質問

「仮想通貨はやめとけ」と言われても、納得できる理由を理解している人は少ないです。投資先に仮想通貨を選択するかの判断材料に役立つ、よくある質問を解説します。

仮想通貨投資のリスクは？

仮想通貨投資のリスクは以下のとおりです。

仮想通貨投資のリスクは、総じて仮想通貨市場が未成熟である点に起因します。先行者利益を狙える状況とも言えますが、上記のリスクも押さえておく必要があります。仮想通貨はアメリカを中心に投資商品としての立場を確立しつつあるため、今後の成熟に期待しましょう。

仮想通貨はなぜ暴落する？

仮想通貨が暴落する理由を以下のとおりです。

仮想通貨市場のセンチメントが急激に変化し、投資家心理の不安が広がると大量売却が連鎖的に発生します。過去に中国が仮想通貨全面禁止を発表したときには、仮想通貨市場が暴落しました。暴落は投資家の恐怖を煽る反面、長期目線では買い場として機能するため、過度に悲観しないようにしましょう。

仮想通貨で借金する可能性は？

仮想通貨で借金する主な原因はレバレッジ取引です。レバレッジ取引とは借り入れによって自己資金以上の取引ができる仕組みです。大きな利益を得られる反面、大きな損失を被るリスクもあります。レバレッジ取引で借金になる例は、取引所が「追加証拠金」の方式をとっている場合です。

追加資金が発生しない価格に損切り指値を入れておけば、予期せず借金を負うリスクはありません。取引所が「ゼロカット方式」を採用している場合は、資産を失うだけで追加証拠金も請求されずに済みます。取引所を開設する際はゼロカット方式か、決済の仕組みも事前に確認しましょう。

まとめ

「仮想通貨はやめとけ」と言う人が多いのは事実ですが、正しい知識があれば魅力的な投資先にもなり得ます。

リスクを最小限に抑える対策は以下のとおりです。

24時間365日取引が可能で、金融機関を介さずに送金や決済ができるメリットは、他の投資商品にはありません。仮想通貨は今後の発展が予想されます。無理のない範囲で少額からの投資を検討してください。