「イーサリアムはもうオワコン?」と疑問に感じている人は多いです。仮想通貨の代表格であるイーサリアムは、何度も暴落を経験しています。ガス代の高さやNFTブームの終焉、イーサリアムキラーと呼ばれる競争相手の出現など、ネガティブな要素も多いです。
イーサリアムは多くの大手企業が参入し、環境負荷を軽減するためのアップデートが行われています。今も価値は高いです。本記事では、イーサリアムがオワコンと言われる理由やオワコンではない理由、買うべきタイミングを解説します。
記事を読めば、イーサリアムの現状と将来性について理解し、投資判断に役立てられるでしょう。
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イーサリアムがオワコンと言われる理由
イーサリアムがオワコンと言われる理由は、以下のとおりです。
- 仮想通貨のマイナスイメージがある
- 過去に何度も暴落している
- NFTブームの終焉を感じている
- イーサリアムキラーが生まれている
- 価値が国家に保証されていない
- ガス代が高い
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イーサリアムが「オワコン」と言われる理由を詳しく見ていきましょう。
仮想通貨のマイナスイメージがある
仮想通貨にはさまざまなマイナスイメージがあります。世の中の人が感じている仮想通貨に対するイメージは、以下のとおりです。
- 不正取引や詐欺事件が多発している
- マネーロンダリングに利用されるリスクがある
- 価格の変動が激しいため投資リスクが高い
- 法規制が不明確で安心して利用しにくい
- 電力消費量が大きく環境に悪影響を与える
- 一部の投資家や企業による価格操作が懸念されている
仮想通貨は一瞬で大きな損失を出す可能性があるため、安心して投資できる環境とは言えません。仮想通貨のマイニングには大量の電力が必要で、環境問題を引き起こす問題もあります。市場の透明性が欠けているため、不正な価格操作が行われる可能性があり、不信感を助長しています。
過去に何度も暴落している
イーサリアムは、これまでに複数回暴落しました。「オワコン」と言われる要因の1つです。イーサリアムの大暴落のタイミングは、2016年から5回ほどありました。
- 2016年:DAOハック事件により約50ドルから約7ドルに暴落
- 2018年:仮想通貨全体のバブル崩壊で約1,400ドルから約80ドルに暴落
- 2020年:COVID19パンデミックの影響で約290ドルから約90ドルに暴落
- 2021年:市場調整により約4,300ドルから約1,700ドルに暴落
- 2022年:仮想通貨市場全体の低迷で約4,800ドルから約900ドルに暴落
仮想通貨の暴落は、投資家にとって大きなリスクとなりますが、過去の暴落を乗り越えてきたことも事実です。価格の急激な変動は投資機会でもあり、適切なリスク管理によって利益を追求することも可能です。
NFTブームの終焉を感じている
NFT市場の取引量減少には、NFTプロジェクトの多くが失敗し、投資家の信頼を失ったことなどが影響しています。規制の強化や法的問題の増加も、NFT市場の冷え込みに拍車をかける要因です。初期の投資家が利益確定売りでNFTの価格が低迷してしまい、新たな投資家が参入しづらい状況が続いています。
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イーサリアムキラーが生まれている
イーサリアムの弱点克服のため、新しいブロックチェーンが登場しています。イーサリアムの弱点を補う形で、競合としてさまざまなブロックチェーンプロジェクトが開発されました。具体的には以下のようなプロジェクトが挙げられます。
- Solana(ソラナ):高速取引が特徴
- Polkadot(ポルカドット):異なるブロックチェーン間で相互運用
- Cardano(カルダノ):科学的なアプローチを採用
- Binance Smart Chain(バイナンススマートチェーン):取引手数料が安価
- Terra(テラ):ステーブルコインに特化
- Avalanche(アバランチ):トランザクションの最終性を迅速に提供
価値が国家に保証されていない
イーサリアムの価値は国家に保証されていません。法定通貨とは異なり、イーサリアムの価値は国家の信用や経済政策に依存していないからです。不正や詐欺のリスクを避けるために、規制が少ないことが要因となっています。イーサリアムの価値は、市場の需要と供給に基づいて決定するため、急激な価格変動も見られます。
市場の動向次第で価値が大きく上下するため、安定した価値を求める投資家の投資先には適していません。
ガス代が高い
イーサリアムがオワコンと言われる理由の一つに、ガス代の高さが挙げられます。ガス代とは、トランザクションを実行する際に必要な手数料です。高額なガス代が発生する理由は、ネットワークの混雑やスマートコントラクトの実行に、高いコストがかかるためです。
人気のある分散型アプリケーションが多くのトランザクションを処理する場合、ガス代が急騰する場合があります。一般ユーザーは負担が大きくなるため、利用を控える原因となります。他のブロックチェーンと比較しても、イーサリアムのガス代は高いほうです。
イーサリアムがオワコンではない理由
イーサリアムはオワコンだと言われますが、市場価値を高める要因も複数あります。実際のところ、イーサリアムはオワコンではありません。イーサリアムがオワコンではない理由として、以下のポイントを解説します。
- 大手企業が参入している
- 定期的にアップデートしている
- PoSへの移行で環境負荷が軽減されている
- ガス代が改善されている
- 時価総額ランキングが維持されている
- イーサリアムETFが承認される可能性がある
大手企業が参入している
イーサリアムがオワコンではない大きな理由は、大手企業が参入しているからです。マイクロソフトはイーサリアムの技術を導入しています。JPモルガンはイーサリアムベースのプラットフォームを開発し、金融分野でも利用が進んでいます。
Amazonもイーサリアムの技術を利用しており、幅広い業界で活用されていることがわかるでしょう。Samsungではイーサリアムに対応したスマートフォンも発売しています。
定期的にアップデートしている
イーサリアムは定期的にアップデートされており、常に最新の技術や機能を取り入れている点が魅力です。一例として、以下のようなアップデートが行われています。
- セキュリティの強化
- トランザクション速度の向上
- スケーラビリティの改善
- バグ修正
- プロトコルの最適化
- 環境負荷の軽減
新機能も定期的に追加されており、ユーザーに新しい価値を提供しています。イーサリアムは定期的なアップデートを通じて、常に進化し続けている仮想通貨です。
PoSへの移行で環境負荷が軽減されている
PoS(Proof of Stake)への移行によってエネルギー効率が向上し、環境への負荷も軽減されます。PoSはPoW(Proof of Work)と異なり、取引の承認に必要な電力消費を大幅に削減可能です。PoSはステーク(保有量)に基づいて取引を承認するため、消費電力が抑えられます。
PoSは炭素排出量の削減にも貢献し、持続可能なブロックチェーン技術を実現できる点も強みです。環境保護を重視する企業や投資家にとっても大きな魅力であり、より多くの支持を集められる可能性があります。
ガス代が改善されている
EIP1559の導入により、ガス代を予測しやすくなっています。ベースフィーとチップに分けられたガス代を支払うことで、負担も軽減されました。レイヤー2ソリューションの普及や、イーサリアム2.0への移行により、トランザクションの効率化も進んでいます。
需要と供給のバランスが改善されたため、ガス代の上昇も抑制されるようになりました。結果として、ユーザーは安定したガス代で取引できて、経済的な負担も軽減されました。
時価総額ランキングが維持されている
イーサリアムは時価総額ランキングで常に上位を維持しています。ビットコインに次ぐ、第2位の時価総額を誇る仮想通貨です。長期間にわたり安定したパフォーマンスを示し、多くの仮想通貨に勝る取引量と流動性をもっています。
強固なエコシステムと開発コミュニティの存在が、時価総額ランキングを維持する強力な要因と言えます。
イーサリアムETFが承認される可能性がある
現在、米国証券取引委員会(SEC)がイーサリアムETFの承認を検討中です。承認が実現すると、機関投資家の参入が期待できます。ETFの存在によりイーサリアム市場の流動性が向上し、リスクを低減しつつ仮想通貨への投資も可能です。異なる市場ニーズに対応しているため、イーサリアムETFは注目を集めています。
イーサリアムを買うべきタイミング
イーサリアムは、以下の3つのタイミングでの購入がおすすめです。
- ビットコイン半減期前
- イーサリアムの価格暴落後
- 積立投資による定額購入
買うべきタイミングを把握しておくと、イーサリアムをよりお得に、市場変動に左右されずに購入しやすくなります。
ビットコインの半減期前
ビットコインの半減期前は、投資家にとって重要な時期です。ビットコインの半減期とは、ブロック報酬が半減する、約4年に1度のイベントです。供給量が減少し、価格が上昇する期待が高まります。過去の半減期後にはビットコインの価格が大きく上昇する例が多いため、投資家の関心が高まります。
市場全体のボラティリティが高まる傾向も見られます。価格の動向を見極めるためにも、半減期前の市場の動きに注目しましょう。
イーサリアムの価格暴落後
イーサリアム価格が暴落した後は、新たな投資チャンスと捉えられます。理由は、割安で購入できるからです。市場が冷え込んでいる時期に安く買い戻すと、将来的な利益を見込める可能性があります。歴史的にも、暴落後には価格が反発するケースが多いです。
技術的なアップグレードや新しいプロジェクトも継続しているため、長期的な回復が見込まれます。
積立投資による定額購入
積立投資による毎月の定額購入は、イーサリアムなどの仮想通貨の投資にも適しています。イーサリアムの積立投資をおすすめする理由は以下のとおりです。
- 市場の価格変動に影響されにくい
- ドルコスト平均法に基づいている
- 長期的な資産形成が可能である
- 投資判断の手間が省ける
- 投資タイミングを気にせずに済む
- 小額からでもスタートできる
- 精神的な負担が少ない
- 自動購入設定が可能である
ドルコスト平均法に基づき、長期的に見て購入価格を平準化できます。投資判断の手間が省け、精神的な負担も軽減されます。自動購入設定も可能なので、時間や労力を節約しながら安定した投資ができる点も魅力です。
イーサリアムに関するよくある質問
イーサリアムに関してよくある質問をまとめています。
イーサリアムの過去最高値はいくら?
イーサリアムの過去最高値は、2021年11月に記録された約4,860ドルです。イーサリアムに対する期待が高まり、投資家の需要が急増したためです。2017年には約1,400ドルの高値を記録し、その後も価格変動しながら推移してきました。イーサリアムは依然として注目すべき仮想通貨と言えます。
イーサリアムの価格は将来1,000万円になる?
イーサリアムの価格が将来1,000万円になるかは、イーサリアムの技術的進化が続くかどうかが鍵です。イーサリアムはDeFi(分散型金融)やNFT(非代替性トークン)市場の成長により、需要が押し上げられる可能性があります。大手企業がブロックチェーン技術を採用する動きも価格上昇に影響する要因です。
» DeFiとは
経済状況や規制環境も価格に大きな影響を与えます。イーサリアムの市場シェアが奪われるリスクも考慮しなければなりません。リスクを十分に理解した上で、投資の可否を検討しましょう。
ビットコイン・イーサリアムのどちらを買うべき?
長期的な視点で価値保存を重視するならビットコイン、技術革新と成長を期待するならイーサリアムの検討をおすすめします。ビットコインはデジタルゴールドとも呼ばれ、価値保存の手段として幅広く認識されています。発行枚数の上限が2,100万枚までと決められているため、希少性が高い点も魅力です。
比較的安定した投資先と言えます。イーサリアムは、技術的な進化とともに成長の余地も大きく、DeFi(分散型金融)やNFT分野での需要が高まっています。新しい技術革新に期待するなら、イーサリアムがおすすめです。
まとめ
イーサリアムは、今後も注目される仮想通貨であると言えます。イーサリアムがオワコンではない理由は以下のとおりです。
- 大手企業が参入している
- 定期的にアップデートしている
- PoSへの移行で環境負荷が軽減されている
- ガス代が改善されている
- 時価総額ランキングが維持されている
- イーサリアムETFが承認される可能性がある
ただし、リスクがある点には注意が必要です。投資を検討する際は、リスクを十分に理解した上で今後の市場動向を注視し、投資タイミングを見極めましょう。
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